フレーバードジンとは|37.5%とジンリキュールの境目

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最終更新 2026-10-19

目次
  1. 早見表
  2. 香りを加えてもジンを名乗れる範囲
  3. 37.5%を下回る製品
  4. 米国の規則
  5. 買うときに見るところ
  6. 出典

フレーバードジンは、レモンやオレンジ、ベリーなどの香りを加えたジンの呼び名です。EUの規則では、香味物質や香味製剤で香りを足しても、味の主体がジュニパーでアルコール分が37.5%以上ならジンを名乗れます。37.5%を下回ると「ジン」の区分からは外れ、リキュールなどほかの区分の名称か、どの区分にも当たらなければ「spirit drink」の名称になります。

早見表

名称主な条件最低アルコール分
ジン(区分20)ジュニパーで香りをつける。香りづけに使えるのは香味物質と香味製剤。味はジュニパーが主体37.5%
ロンドン・ジン(区分22)着色しない。甘味料は1リットルあたり0.1g以下。ほかに加えられるのは水など規則が挙げるものだけ37.5%
ジュニパー風味の蒸溜酒(区分19)ジュニパーの香りが感じられること30%
リキュール(区分33)甘味料が1リットルあたり100g以上(一般の場合)15%
米国のフレーバードスピリッツジンに天然の香味料や糖などを加え、主な香味の名を添えて表示30%

EUの数値は規則(EU)2019/787の付属書I、米国の数値は連邦規則27 CFR 5.151によります。

香りを加えてもジンを名乗れる範囲

付属書Iの区分20は、ジンを、農産物由来のエチルアルコールにジュニパーベリーで香りをつけた蒸溜酒とし、香りづけに使えるのは香味物質と香味製剤、味はジュニパーが主体であること、と定めています。レモンやオレンジの香りを足しても、この条件と37.5%を満たせばジンです。ただし「Dry」の語を添えられるのは、加えた甘味料が1リットルあたり0.1g以下の場合に限られます。

ディアジオの製品で見ると、ゴードンの「Sicilian Lemon Distilled Gin」は、アルコール分37.5%で、香りづけは天然の香味料だけとディアジオのサイトthebar.comに書かれています。タンカレーのフロール デ セビーリャは、同じサイトのページ名が「Orange Flavoured Distilled Gin」で、アルコール分41.3%、ほろ苦く甘いセビーリャのオレンジを使い、チャールズ・タンカレーの残したレシピの一つから着想したと説明されています。

37.5%を下回る製品

タンカレーの「Paradiso」は、同じサイトでの名称が「Spirit Drink」で、アルコール分は30%です。ページは、タンカレーのロンドン・ドライ・ジンの香りにグァバとレモングラスを合わせた淡いロゼ色の限定品と説明し、この製品自体をジンとは呼んでいません。

甘味料が多い製品はリキュールの区分に入ることがあります。規則の第10条5項は、リキュールの区分の要件を満たす製品なら、法定名称を「liqueur」の語を含む複合語に置き換えてよいとしています。英国政府の指針は、EUの規則が適用される北アイルランドの例として「gin liqueur」を挙げ、グレートブリテンでは法定名称を複合語に置き換えられないとしています。第11条は、蒸溜酒の名前を使った複合語では、香味料や着色料などに含まれる分を除き、アルコールがすべてその蒸溜酒に由来することを求めています。

米国の規則

米国では、ジンそのものの瓶詰めの下限が40%です(27 CFR 5.144)。27 CFR 5.151は、ジンなどの基準を満たした蒸溜酒に、天然の香味料やワイン、糖などを加えたものをフレーバードスピリッツとし、アルコール分30%以上での瓶詰めと、元の蒸溜酒の名前に主な香味の名を添えた表示を求めています。27 CFR 5.150は、リキュールとコーディアルを、蒸溜酒に天然の香味原料を混ぜるか再蒸溜して造り、糖分を重量で2.5%以上含む香味つきの蒸溜酒と定めています。

例として、コヴァルのクランベリー ジン リキュールは、同社のドライジンにクランベリーを加えた60プルーフ(30%)の製品で、公式サイトでは「Gin liqueur」と呼ばれています。

買うときに見るところ

  • ラベルの名称:EUの規則では、「Gin」「Distilled Gin」なら37.5%以上でジュニパーが主体です。「Liqueur」「Gin Liqueur」はリキュール、「Spirit Drink」はどの区分にも当たらない蒸溜酒です。
  • スローの実を漬けたスロージンは、別の区分で最低25%です(スロージンとは)。甘口の古いスタイルはオールドトムジンとはで扱っています。
  • 当サイトでは、果実や花などの香りを加えた製品をフレーバードのスタイルに分けています。

出典

確認日はいずれも2026年10月19日です。

この記事に出てくる銘柄

読んだあとの一本

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よくある質問

フレーバードジンとは何ですか。
レモンやオレンジ、ベリーなどの香りを加えたジンの呼び名です。EUの規則(EU)2019/787では、香味物質や香味製剤で香りを足しても、味の主体がジュニパーでアルコール分が37.5%以上ならジンを名乗れます。
ジンリキュールとジンの違いは何ですか。
EUの規則では、ジンは最低アルコール分37.5%、リキュールは最低15%で甘味料が一般に1リットルあたり100g以上です。リキュールの要件を満たす製品は、法定名称を「gin liqueur」のような複合語に置き換えられ、その場合アルコールはすべてジンに由来する必要があります。英国のグレートブリテンでは、法定名称を複合語に置き換えられないと英国政府の指針にあります。
アルコール分が37.5%未満でもジンと書けますか。
EUの規則では書けません。37.5%未満の製品はジンの区分から外れ、ほかの区分の名称か「spirit drink」になります。タンカレーの「Paradiso」(30%)は、ディアジオのサイトで「Spirit Drink」と表記されています。
米国のフレーバードジンに決まりはありますか。
27 CFR 5.151は、ジンの基準を満たした酒に天然の香味料や糖などを加えたものを、アルコール分30%以上で瓶詰めし、主な香味の名を添えて表示するよう定めています。ジンそのものの下限は40%です。

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