ジンとは

ジンは、ジュニパーベリー(西洋ネズの実)の香味を主体とする蒸溜酒です。ウイスキーやブランデーが「原料」と「熟成」で決まるのに対し、ジンを決めるのは香りづけのしかたです。ここでは定義・造り方・種類・度数・産地を、本サイトに収録しているデータとともに整理します。

定義:ジュニパーベリーで香味付けした蒸溜酒

ジンの条件は、ジュニパーベリーの香味が主体であることです。

アルコール分には法令上の下限があります。EUのスピリッツ規則では、ジンと名乗るには最低アルコール分37.5%が必要です。米国のTTB規則(連邦規則集27 CFR 5の標準規格)では40%が下限です。同じ「ジン」でも、市場によって名乗れる最低度数が異なります。

ベーススピリッツとボタニカル

造り方は大きく二段階です。まずベースとなるスピリッツを用意し、そこへジュニパーをはじめとする植物(ボタニカル)の香味を移します。ボタニカルを漬け込んでから再蒸溜する方法、蒸気に香りをくぐらせる方法などがあります。

本サイト収録の638蒸溜所のうち、代表的なボタニカルが記録されているのは637件です。記載のある蒸溜所を数えると、ジュニパーを挙げるものが592件で最も多く、以下コリアンダーが359件、アンジェリカが202件、カルダモンが168件でした。

スタイルの種類

本サイトでは10のスタイルをスタイル図鑑として公開しています。収録製品での該当数は、コンテンポラリー812件、ロンドン・ドライ247件、フレーバード106件、樽熟成70件、ジャパニーズ52件、ネイビー・ストレングス47件、オールド・トム42件、ニューウエスタン31件、スロー22件、ジュネヴァ7件です。

なかでも混同されやすいのがロンドン・ドライで、これは産地ではなく製法の呼称です。蒸溜後に香味料や着色料を加えないことが要件で、条件を満たせばどの国で造られても名乗れます。

度数の幅

収録1,439製品のうち、アルコール分が数値で記録されているのは1,124件です。その内訳は、40〜45%が806件で最も多く、数値の記録がある製品の約72%を占めます。以下、45%超57%未満が193件、37.5%以上40%未満が32件、37.5%未満が32件(0%表記の2件を含む)、57%以上が61件です。中央値は43%、最も多い値は40%で219件でした。

実勢の中心は40〜45%です。法定下限である37.5%ちょうどの製品は17件にとどまります。

世界への広がり

収録は81カ国638蒸溜所、1,439製品です。蒸溜所数の多い順に、イギリス120、アメリカ78、オーストラリア40、日本36、南アフリカ28、ドイツ27となります。

産地が特定地域に限られる酒ではなく、地場の植物を使った蒸溜所が各地にあります。たとえばドイツのモンキー47、日本の京都(季の美)などです。国別の一覧は産地一覧からご覧ください。

他のスピリッツとの違い

ウォッカとの最大の違いは、ジンにはジュニパーによる香味付けが求められる点です。ウイスキーは一般に穀物を原料とし木樽での熟成を経ますが、ジンは通常熟成を前提としません。ただし例外として樽熟成ジンがあります。また麦芽由来のモルトワインを使う伝統的スタイルがジュネヴァです。

銘柄から探す

銘柄から探す場合はジン製品一覧を、スタイルから探す場合はスタイル図鑑を、産地から探す場合は産地一覧をご利用ください。

よくある質問

ジンとはどんな酒ですか?
ジュニパーベリー(西洋ネズの実)の香味を主体とする蒸溜酒です。原料となるスピリッツの種類は問われず、ジュニパーで香りづけされていることが条件になります。EUのスピリッツ規則では最低アルコール分37.5%、米国のTTB規則では40%が下限と定められています。
ジンの度数はどれくらいですか?
本サイト収録の1,439製品のうちアルコール分が数値で記録されている1,124件を集計すると、40〜45%が806件で全体の約7割を占め、中央値は43%でした。57%以上の高強度のものが61件、37.5%未満(ノンアルコール表記を含む)が32件あります。
ジンとウォッカの違いは何ですか?
ジンにはジュニパーベリーによる香味付けが求められますが、ウォッカにはその要件がありません。ベースとなるスピリッツの造り方は近くても、ボタニカルの香味を移す工程の有無が分かれ目になります。
ジンにはどんな種類がありますか?
本サイトでは10のスタイルを公開しています。収録製品数の多い順にコンテンポラリー、ロンドン・ドライ、フレーバード、樽熟成、ジャパニーズ、ネイビー・ストレングス、オールド・トム、ニューウエスタン、スロー、ジュネヴァです。ロンドン・ドライは産地ではなく製法の呼称で、蒸溜後に香味や糖を加えないことが要件です。

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