山椒を使うジンとは|蒸溜所の一覧と国別(ボタニカル図鑑)

本ページにはプロモーション(アフィリエイト広告)が含まれます。

最終更新 2026-10-22

目次
  1. 早見表
  2. 山椒と四川山椒
  3. 国とスタイル
  4. 一緒に記載されるボタニカル
  5. メーカーが公表している例
  6. 買うときに見るところ
  7. 出典

このサイトの収録では、主要ボタニカル欄に山椒を挙げているジン蒸溜所は日本が最も多く、ほかに中国、イギリス、インド、韓国、シンガポール、スウェーデン、タイ、アメリカにあります。

山椒はミカン科サンショウ属の落葉低木 *Zanthoxylum piperitum* で、ROKU〈六〉や季の美 京都ドライジンのように、メーカーがボタニカルとして山椒を公表している製品もあります。

件数で見ると、ジン蒸溜所のうち40件が主要ボタニカル欄に山椒を挙げており、29件が日本、残る11件は中国の4件と、イギリス、インド、韓国、シンガポール、スウェーデン、タイ、アメリカの各1件です。一覧は、各蒸溜所の主要ボタニカル欄に「山椒」の文字があるものを機械的に抜き出したもので、香りや味の評価は行いません。件数は収録データから数えたものです。

早見表

蒸溜所名はこのサイトの表記です。創業年はこのサイトの登録値で、事業者の創業年(木内酒造の1823年など)のほか、ジンの蒸溜所を開いた年やジンの製造を始めた年が入っているものもあります。「—」は登録がないことを示します。

蒸溜所国スタイル創業年
AGCT日本ジャパニーズ—
サントリー(ROKU)日本ジャパニーズ2017
コズエ日本ジャパニーズ2017
ブルーラビット日本ジャパニーズ—
越後薬草(YASOジン)日本ジャパニーズ2020
黄金井酒造日本ジャパニーズ—
黄桜 丹波日本ジャパニーズ2018
海峡日本ジャパニーズ2017
喜多屋日本ジャパニーズ—
紀州熊野日本ジャパニーズ2019
京屋酒造日本ジャパニーズ1834
京都(季の美)日本ジャパニーズ2016
五霞(PLOW)日本ジャパニーズ2023
黒澤酒造日本ジャパニーズ2020
森の京都日本ジャパニーズ—
水口酒造日本ジャパニーズ2019
世嬉の一酒造日本ジャパニーズ—
清洲桜醸造日本ジャパニーズ—
西野金陵日本ジャパニーズ2021
朝日酒造日本ジャパニーズ2024
天雀ジン日本ジャパニーズ2012
日新酒類日本ジャパニーズ—
忍(新潟麦酒)日本ジャパニーズ2017
尾鈴山日本ジャパニーズ—
芙蓉酒造日本ジャパニーズ—
武蔵野日本ジャパニーズ2020
木内酒造日本ジャパニーズ1823
野沢温泉日本ジャパニーズ2022
養命酒製造鹿の刻雫ジン日本ジャパニーズ2018
イーストサイドディスティラリー(ドージャ)インドコンテンポラリー2021
キーワン(旧Three Societies)韓国コンテンポラリー2020
ケンブリッジイギリスコンテンポラリー2011
ゴアロン(高龍酒業)中国コンテンポラリー2017
スピリットオブフヴェンスウェーデンコンテンポラリー2008
チャタヌーガウイスキーアメリカオールド・トム2011
チャロンベイタイコンテンポラリー2012
ペーパーランタンディスティリングシンガポールコンテンポラリー2013
ペドラーズジン中国コンテンポラリー2016
ポーセレイン中国コンテンポラリー2020
巨麓金酒(ジュルージン)中国コンテンポラリー2021

山椒と四川山椒

国立医薬品食品衛生研究所の日本薬局方名称データベースは、生薬「サンショウ」を *Zanthoxylum piperitum* の成熟した果皮で、果皮から分離した種子をできるだけ除いたものと定義しています。医薬基盤・健康・栄養研究所の薬用植物総合情報データベースは、サンショウを高さ1.5〜3mの落葉低木で、雌雄異株と記載しています。米国農務省の植物遺伝資源データベースGRINは、この種の英名を Japanese-pepper とし、分布を中国・日本・朝鮮半島としています。

同じサンショウ属の別種に *Zanthoxylum bungeanum* があり、GRINは英名を Sichuan-pepper、中国名を花椒(hua jiao)としています。このページの抽出は「山椒」という文字で行っているため、40件には四川山椒の記載も入ります。記載の内訳は次のとおりです。

  • 「山椒」、または産地や部位をつけた山椒(越後山椒、青実山椒、葉山椒、山椒の実など): 29件
  • 「四川山椒」(四川青山椒を含む): 9件
  • 「韓国山椒」: 1件(キーワン)
  • 「四川山椒近縁」と注記したタイ北部のスパイス: 1件(チャロンベイ)

GRINは *Z. piperitum* の韓国語名を chopinamu としており、キーワンの記載は「チョピベリー(韓国山椒)」です。「花椒」とだけ記載している5件は、この一覧に含めていません。

国とスタイル

このサイトが収録する日本のジン蒸溜所は93件で、そのうち29件が山椒を挙げています。四川山椒の9件は、中国の4件すべてと、アメリカ、シンガポール、スウェーデンの各1件、日本の2件(朝日酒造、養命酒製造鹿の刻雫ジン)です。スタイルはジャパニーズが29件、コンテンポラリーが10件、オールド・トムが1件です。創業年の登録がある30件のうち22件は登録年が2016年以降で、登録年が古いのは木内酒造(1823年)と京屋酒造(1834年)です。

一緒に記載されるボタニカル

40件の主要ボタニカル欄で山椒と並んで書かれている植物を、蒸溜所単位で数えました。ジュニパーとジュニパーベリー、生姜とジンジャー、シナモンとカシア(ケイヒを含む)、レモンとレモンピール、緑茶・煎茶・玉露・抹茶はそれぞれ一つにまとめています(レモングラスはレモンに入れていません)。

ボタニカル蒸溜所数
ジュニパーベリー33
柚子20
コリアンダー20
シナモン・カシア11
生姜10
緑茶類9
レモン9
アンジェリカ7
カルダモン7

主要ボタニカル欄は各蒸溜所の代表的な素材をまとめた欄で、使っている植物のすべてではありません。柚子を挙げる蒸溜所は柚子のページ、緑茶類は緑茶・玉露のページにまとめています。

メーカーが公表している例

  • ROKU〈六〉: サントリースピリッツの2017年5月9日の発表によると、桜花、桜葉、煎茶、玉露、山椒、柚子の6種の和素材と、ジュニパーベリーなど8種の伝統的なボタニカルを使い、発売時の度数は47%、容量は700mlです。同社は6種を「それぞれ旬の時期に収穫」すると説明しています。
  • 季の美 京都ドライジン: ペルノ・リカール・ジャパンは、京都産の柚子、玉露、山椒など11種類のボタニカルを6つのエレメントに分け、それぞれ個別に蒸溜してからブレンドすると説明しています。2025年9月の発表では、日本のボタニカルの例に「山椒の実」を挙げ、度数45度、容量700mlとしています。
  • ニッカ カフェジン: アサヒビールとニッカウヰスキーの2017年5月11日の発表では、山椒、ゆず・かぼすなどの和柑橘、ジュニパーベリー、コリアンダーなどを使い、アルコール分47%、700mlです。このサイトの蒸溜所データでは主要ボタニカル欄に山椒の記載がないため、上の40件には入っていません。

40蒸溜所に紐づく製品は、このサイトに100件収録しています。そのうち製品名に山椒(SANSHO、Japanese Pepper、Sichuan Pepper の表記を含む)が入っているものは3件です。

買うときに見るところ

  • 国税庁の「食品表示法における酒類の表示のQ&A」によると、食品表示基準では酒類に原材料名の表示義務がありません。裏ラベルに山椒の文字がなくても、使っていないとは限らないため、メーカーや輸入元の説明で確かめます。
  • 同じQ&Aは、スピリッツに「ジン」などの一般的な名称を表示する場合、その名称と酒類の品目を併せて表示するよう示しています。
  • GRINは、山椒(*Z. piperitum*)の英名を Japanese-pepper、日本語名を sanshō とし、四川山椒(*Z. bungeanum*)の英名を Sichuan-pepper としています。英語表記のラベルで「Japanese pepper」「Sansho」とあれば山椒、「Sichuan pepper」とあれば四川山椒を指す呼び名です。
  • 度数は製品ごとに違います。季の美 京都ドライジンは45度、ニッカ カフェジンは47%です。ROKU〈六〉の数量限定品「SAKURA BLOOM EDITION」(2026年2月10日発売)は43%で、700mlと200mlがあります。

出典

  • 国立医薬品食品衛生研究所「日本薬局方名称データベース」サンショウ: https://jpdb.nihs.go.jp/jp/DetailList_ja?submit=%E8%A9%B3%E7%B4%B0%E6%A4%9C%E7%B4%A2(%E8%8B%B1%E5%90%8D)&keyword=Japanese+Zanthoxylum+Peel&rs=False
  • 医薬基盤・健康・栄養研究所 薬用植物資源研究センター「薬用植物総合情報データベース」サンショウ(植物): https://mpdb.nibn.go.jp/mpdb-bin/view_plant_data.cgi?id=34&lang=ja
  • USDA ARS GRIN-Global「Zanthoxylum piperitum」: https://npgsweb.ars-grin.gov/gringlobal/taxon/taxonomydetail?id=42197
  • USDA ARS GRIN-Global「Zanthoxylum bungeanum」: https://npgsweb.ars-grin.gov/gringlobal/taxonomydetail.aspx?id=413306
  • 日本薬学会「今月の薬草」サンショウ: https://www.pharm.or.jp/yakusou/2023/01/post-69.html
  • サントリースピリッツ「ジャパニーズクラフトジン『ROKU』新発売」(2017年5月9日、日本経済新聞掲載のリリース): https://www.nikkei.com/article/DGXLRSP444467_Z00C17A5000000/
  • サントリーホールディングス「ROKU〈六〉SAKURA BLOOM EDITION」(2025年12月16日、PR TIMES): https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001440.000042435.html
  • ペルノ・リカール・ジャパン「季の美 京都ドライジン」が京都府亀岡市に蒸溜所を新設(2025年9月30日、PR TIMES): https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000363.000004201.html
  • ペルノ・リカール・ジャパン 季の美のポップアップバーに関する発表(2026年5月13日、PR TIMES): https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000385.000004201.html
  • アサヒビール・ニッカウヰスキー「ニッカ カフェジン」「ニッカ カフェウオッカ」発売(2017年5月11日): https://www.asahibeer.co.jp/news/2017/0511.html
  • ニッカウヰスキー「ニッカ カフェジン・ニッカ カフェウオッカ」: https://www.nikka.com/products/spirits/coffey/
  • 国税庁「食品表示法における酒類の表示のQ&A」(平成30年7月): https://www.nta.go.jp/taxes/sake/hyoji/shokuhin/sakeqa/3007.pdf

この記事に出てくる銘柄

読んだあとの一本

どれも国内で手に入る定番です。

家で試すなら

  • 割り材フィーバーツリー トニックジン1にトニック3。4分の3はトニックなので、味の大半はここで決まる。Amazonで探す ↗ 広告
  • カクテル材料ジュニパーベリー実をひと粒つぶして嗅いでみてください。ジンの芯の香りはこれです。Amazonで探す ↗ 広告
  • 本クラフトジンの本ジュニパーのほかに何を使うか。蒸溜所ごとにずいぶん違います。Amazonで探す ↗ 広告

※ Amazonの検索結果へのアフィリエイトリンクです。価格と在庫はリンク先でご確認ください。

よくある質問

山椒を使っているジンにはどんな銘柄がありますか?
メーカーが公表している例では、サントリーのROKU〈六〉(桜花・桜葉・煎茶・玉露・山椒・柚子の6種の和素材)、京都蒸溜所の季の美 京都ドライジン(京都産の柚子・玉露・山椒など11種)、ニッカ カフェジン(山椒、ゆず・かぼすなどの和柑橘など)があります。このサイトの収録では、主要ボタニカル欄に山椒を挙げるジン蒸溜所は40件で、うち29件が日本です。
山椒と四川山椒(花椒)は同じものですか?
同じサンショウ属ですが、別の種です。米国農務省のGRINでは、山椒は Zanthoxylum piperitum(英名 Japanese-pepper)、花椒は Zanthoxylum bungeanum(英名 Sichuan-pepper)です。このサイトの収録で山椒を挙げる40件のうち、9件は「四川山椒」の記載です。
ラベルを見れば山椒が入っているか分かりますか?
分からないことがあります。国税庁の「食品表示法における酒類の表示のQ&A」によると、食品表示基準では酒類に原材料名の表示義務がないため、ボタニカルがラベルに書かれているとは限りません。使っているかどうかは、メーカーや輸入元の説明で確かめます。

ほかのガイド

ガイドをすべて見る →